国連人権理事会で訪日調査結果を報告する国連の「表現の自由の促進」に関する特別報告者、デービッド・ケイ氏=12日、スイス・ジュネーブの国連欧州本部、松尾一郎撮影
国連の「表現の自由の促進」に関する特別報告者のデービッド・ケイ氏(米カリフォルニア大教授)が12日、朝日新聞の単独インタビューに応じた。
ケイ氏は日本国憲法21条が「集会、結社及び言論、出版その他一切の表現の自由は、これを保障する」「検閲は、これをしてはならない。通信の秘密は、これを侵してはならない」と定めていることについて、「とても強力な保障だ」と高く評価した。特に、検閲を明確に否定した部分の重要性を指摘した。
また21条について、言論・報道の自由を保障した米合衆国憲法修正第1条と比較し、「書きぶりは違うがとてもよく似ている」と評価した。
自民党改憲草案は、21条に「公益」や「公の秩序」を害することを目的とした活動は認められないとの文言を加えようとしている。ケイ氏は「21条にいかなる修正も加えるべきではないと強く訴えたい。例外規定を設け出すと、その例外規定の持つ性質により、時とともに、例外規定がそのルールや保障をのみ込んでしまう」と指摘した。
ケイ氏は12日、ジュネーブで…