準々決勝で敗れた三本松の選手に声援を送るスタンドの応援団=20日、阪神甲子園球場、小林一茂撮影
(20日、高校野球 東海大菅生9―1三本松)
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三本松の挑戦が終わった。主将の渡辺は潔かった。「完全に向こうが上だった。力負けです」
ここまでの2試合、計25安打のうち単打が19本。この日もコツコツと10安打を積み重ね、そのうち8本が単打。基本に忠実な打撃が光った。
全国大会にも出た地元の強豪中学硬式チーム出身のエース佐藤、渡辺、多田ら、地域の野球少年が集まった。創部108年目で甲子園初勝利を挙げ、公立校で唯一、8強に躍進。「幸せ者だとしか思えない」と渡辺。大きく、温かな拍手に包まれ甲子園を去った。
■甲子園、人生の転機に
2番手で今大会初登板した三本松の安芸は「体がうまく使えなかった。自分の投球ができていたら、抑えられた気がする」と4回4失点の内容を悔やんだ。大学に進学し、野球はやめようかと迷っていたが「このままでは終わりたくない。大学で続けたくなりました」。甲子園のマウンドが人生の転機になりそうだ。
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●日下監督(三) 「地力の差を見せつけられた。チームがここまで成長できたのもエースの佐藤の投球のおかげ。(八回の再登板は)最後は彼と思っていた」
●佐藤(三) 先発して3回5失点で左翼へ。八回2死二塁から再登板して締めた。「力負け。でも甲子園で二つ勝てて楽しかった。応援に助けられた」