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14日に名古屋市で指された第11回朝日杯将棋オープン戦(朝日新聞社主催)の本戦1回戦、澤田真吾六段―藤井聡太四段戦は藤井が54手の短手数で勝った。澤田のミスで優位に立ち、あっという間に勝負を決めた。勝負どころでの正確な判断と、持ち味である鋭い攻めが光った。
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【特集】名人への道 藤井聡太
澤田真吾六段(左)と対局する藤井聡太四段=14日午前10時1分、名古屋市東区の東桜会館、戸村登撮影
澤田は三重県鈴鹿市、藤井は愛知県瀬戸市に住んでいる。将棋界では数少ない東海勢同士の対決となった。澤田は対局前日にあった関係者の食事会で、「隣の三重県に住んでいます。甲子園にオリックス球団が乗り込むような感覚で臨みたい」とあいさつし、会場を沸かせた。
愛知県で公式戦を戦うのは共に初めて。公開対局のため、約200人のファンが詰めかけたほか、対局開始時には多くの報道陣が押し寄せた。注目度の高さをうかがわせた。
先手番の澤田は角換わりを選択。藤井が銀を前線に繰り出し、早々と戦いが始まった。1図は、澤田が2筋を突き捨てて▲2二歩と打った局面。澤田の積極的な姿勢が表れた攻めだが、藤井の△4五銀を「見落としていた」。▲同銀に△4七歩が厳しい。澤田は▲3八金とかわしたが、藤井は△4六桂とさらに追撃し、優位を確実なものとした。
図の局面では、△4五銀と桂を…