感想戦で対局を振り返る藤井聡太六段(左)と古森悠太四段=5日午後、大阪市福島区の関西将棋会館、筋野健太撮影
史上最年少で六段に昇った将棋の藤井聡太(そうた)六段(15)が5日、大阪市福島区の関西将棋会館で行われた第44期棋王戦(共同通信社主催)の予選で、古森(こもり)悠太四段(22)に145手で勝った。2018年度の公式戦初勝利となり、「高校生棋士」としても初白星を挙げた。
「名人をこす」夢への第一歩 将棋界の頂点に真っ向勝負
対局は午前10時に始まり、午後7時56分に終局した。終局後、藤井六段は「序盤で形勢を損ねたかと思ったが、最後の競り合いを制することが出来たのは良かった。普段通りの気持ちで臨んだが、新年度を白星でスタート出来たのは良かった」と話した。新年度の目標を聞かれ、「まずはしっかり実力をつけて、各棋戦で上位を目指して頑張っていきたい」と答えた。古森四段は「途中で自分から形勢を損ねた。力不足だった」と話した。
日本将棋連盟によると、藤井六段の通算成績は84対局、72勝12敗となった。
棋王戦は、将棋界の8大タイトル戦の一つ。全棋士と女流名人、アマ名人が参加。予選をトーナメントで行い、その通過者とシード者で本戦トーナメントを行うなどして、挑戦者を決める。例年2~3月に五番勝負がある。現在のタイトル保持者は渡辺明棋王(33)。(佐藤圭司)