石牟礼作品で語り継ぐ水俣病 朗読会「続けるのが大事」——贯通日本资讯频道
您现在的位置: 贯通日本 >> 资讯 >> 娱乐(日语) >> 正文
石牟礼作品で語り継ぐ水俣病 朗読会「続けるのが大事」

写真・図版


石牟礼道子さんが愛した不知火海を背に朗読する吉永理巳子さん=18日午後2時53分、熊本県水俣市明神町の水俣病情報センター


写真・図版


写真・図版


熊本県水俣市明神町の水俣病情報センターで18日、水俣病を語り継ぐ朗読会があった。発表した15人のうち6人が、10日に亡くなった作家の石牟礼道子さんが残した作品を読んだ。


【特集】石牟礼さんのエッセーや朗読


口述筆記した記者が握った手 真実描く石牟礼さんの詩情


熊本県菊陽町の高添直美さんは、美しい海と人々の暮らしを語り継ぎたいと「苦海浄土」を選んだ。


〈えっしんよい、えっしんよい。(中略)一匹一匹の尾や頭のはね具合まで、網の重みで漁師たちにはわかるのである。なにしろ海はいつも生きていた……〉


「人間だけでなく、あらゆる生き物の命が聞こえ、水俣病を見過ごせずに、最後まで伝えようとしたのではないか」。石牟礼さんへのそんな思いを込めた。


主催した「水俣病を語り継ぐ会」の代表吉永理巳子さん(66)は、あいさつで「今日の海はきらきら輝く『光凪(ひかりなぎ)』。早春の野山や海を誰よりもいつくしんだ大切な方を亡くし、まだ受け止めきれない」と心情を吐露した。石牟礼さんたちと水俣湾の埋め立て地に野仏を建てる活動をしてきた。朗読で語り継ぐ取り組みにも、石牟礼さんは「続けることが大事」と励ましてくれていたという。


朗読会では、夫の利夫さん(66)と自宅近くの海岸でつかまえたカニを、バケツに入れて石牟礼さんを見舞った時の様子がしたためられた本紙エッセー「魂の秘境から」を選んだ。


〈無明闇中(むーみょうあんちゅう)〉 遠離一輪(おんりーいちりん) 流々草花(るーるーそーげ)


夫婦は家に帰ってから、あの小さな蟹の子をどうしただろう。もと棲んでいた海辺へ戻してやったろうか。あわてて潮の中に逃げ戻ってゆく小さな蟹の子の姿が、いつまでもわたくしの目裏(まなうら)に残った〉


吉永さんは「道子さんの作品には若い人がこれから生きていく糧がいっぱいちりばめられている。今日はハラハラしながら、見守ってくれたかな」と語った。


会場では、石牟礼さんの「苦海浄土」を原作にした一人芝居「天の魚」も26年ぶりに県内で上演された。(奥正光)



新闻录入:贯通日本语    责任编辑:贯通日本语 

发表评论】【加入收藏】【告诉好友】【打印此文】【关闭窗口

相关文章

朗読のPK戦!長春師範大学に「朗読ボックス」登場 吉林省
女子校の伝統継ぐ紫のはかま 能代松陽「甲子園でも」
胎児性水俣病患者の松永さん「被害語り継ぐことが使命」
「日本の宝失った」皇后さま弔問、石牟礼道子さん送る会
高齢者は輝く、演劇の力で 蜷川幸雄さんの遺志継ぐ劇場
「人も魚も貝たちも」 作家ら、石牟礼文学語り合う
福島の漁場引き継ぐため 戦い続けた漁協組合長の遺志
「参院のドン」継ぐ無名の実力者 自民総裁選へ存在感
石牟礼道子さん死去 水俣病を描いた小説「苦海浄土」
「チャーミングな巫女のような…」石牟礼さん悼む声続々
言葉を奪われた患者の魂、世界文学に 石牟礼さん死去
「水俣は日本の内視鏡」「人間は滅ぶ」 石牟礼さん語録
思い受け継ぐキャッチボール 被災地から全国へ
オオムラサキ1千匹以上羽化 師匠の遺志継ぐ飼育男性
池田小事件16年、追悼の朝 教員ら「思い受け継ぐ」
ミックスジュース「発祥の店」復活 新世界、ファン継ぐ
森友・籠池理事長、退任の意向 娘に引き継ぐ考え
焼け野原の東京、失った家族…語り継ぐ 大空襲72年
「10円焼き鳥」受け継ぐ3代目 「炭都」で愛された味
おでん屋台の味、女子大生が継ぐ 週1度カフェで開店
「日韓のかけ橋に」留学生の遺志継ぐ 両親の歩み映画に
吉行淳之介が読む「私の文学放浪」 無表情に美人の逸話
登山家や冒険家支援を 谷口けいさんの遺志継ぐ基金設立
吉永小百合さん「平和、願うだけでなく」 朗読で伝える
吉永小百合さん・坂本龍一さん「核なき世界」朗読と演奏