一斉に行進する選手たち=23日午前9時30分、兵庫県西宮市の阪神甲子園球場、遠藤真梨撮影
第90回記念選抜高校野球大会(日本高校野球連盟・毎日新聞社主催、朝日新聞社後援、阪神甲子園球場特別協力)が23日、兵庫県西宮市の阪神甲子園球場で開幕した。21世紀枠での出場は、ともに初めてとなる由利工(秋田)と伊万里(佐賀)、59年ぶりの膳所(ぜぜ)(滋賀)。例年よりも4校多い36校が「春の頂点」を目指して、13日間(休養日を含む)の熱闘を繰り広げる。甲子園はこの夏、節目の第100回全国高校野球選手権記念大会を迎える。
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開会式では、史上3校目の春連覇を狙う大阪桐蔭(大阪)を先頭に入場行進。司会は成松海悠(みゆ)さん(熊本一3年)、広瀬久実さん(山梨学院3年)が務め、冨永春菜さん(茨城・水戸三3年)が君が代を独唱した。瀬戸内(広島)の新保利於(しんぽりお)主将が選手宣誓の大役を果たすと、大きな拍手が球場を包んだ。
開幕試合は聖光学院(福島)が5―3で東筑(福岡)を破った。第2試合は英明(香川)―国学院栃木(栃木)、第3試合は明秀日立(茨城)―瀬戸内の顔合わせ。今大会からは「タイブレーク」が新ルールとして導入され、延長十二回が終わって同点の場合は、十三回から無死一、二塁の状態で試合を始める。
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第90回記念選抜高校野球大会の開会式の「お祝いの言葉」はスポーツ庁の鈴木大地長官が述べた。「平昌(ピョンチャン)冬季五輪・パラリンピックの日本代表選手団の活躍は多くの国民に感動、夢、希望を与えてくれた。次はみなさんの番です」と選手たちを励ました。「甲子園がゴールではない。生涯を通じて野球はもちろん、いろんなスポーツに親しんでください」と呼びかけた。続けて開幕試合で始球式に臨んだ。
日本高野連・八田英二会長のあいさつ
選抜大会は回を重ねて90回を迎えました。児童労働をなくす活動を続け、ノーベル平和賞を受けたインドのカイラシュ・サティヤルティさんは、物事を成し遂げ夢を実現するための三つの「D」を呼びかけています。DREAM(夢を持つ)、DISCOVERY(自らの可能性を発見する)、DO(行動を起こし前に進む)を挙げています。みなさんは今、夢の舞台に立っています。甲子園でのプレーがみなさんの夢を実現させ、未来に向かう原動力となることを願っています。