背番号30のユニホームで始球式をする佐藤琢磨=白井伸洋撮影
自動車の世界3大レースといわれる米国のインディアナポリス500マイル(インディ500)を、昨年、日本人で初めて制した佐藤琢磨(ホンダ)が3日(日本時間4日)、米カリフォルニア州アナハイムであった大リーグのエンゼルス―インディアンス戦で始球式を務めた。大谷翔平とも会い、互いに健闘を誓い合った。
佐藤は自身のカーナンバーと同じ30番のユニホームを着てマウンドへ。ワンバウンドだった投球を、「始球式は初めてで、野球のボールも3日前に握ったばかり。何とか投げられるようにならないと、と思っていたが、マウンドから(捕手の)距離が遠かった」と苦笑いで振り返った。
大谷とは同じスポーツメーカーと契約しているため、カタログでの「共演」はあったが、実際に会ったのは初めてという。「お互いエールを送るというか、『ようやく会えましたね』、という感じであいさつできた。素晴らしい活躍をされている、まさにその瞬間に会えてうれしい。『おめでとうございます』と、伝えました」と、待望の対面を喜んだ。
今季のインディカー・シリーズはすでに開幕しており、5月には連覇のかかるインディ500がある。「フィールドは違っても、日本人同士、通じ合うものがある。『最高の結果を目指してがんばっていこう』、と。モチベーションが上がりました」と佐藤。サーキットとは違う環境に立って、大きな刺激を受けていた。(アナハイム=山下弘展)