記者会見する米山隆一知事=2018年4月17日、新潟県庁
新潟県の米山隆一知事(50)は17日、県庁で記者会見し、進退について「きょうは結論は出ていません」と話した。自身の女性問題について、15日に週刊文春の取材を受け、周辺に辞職の意向を伝えていたが、会見では表明を見送った。
辞職意向の新潟知事、経緯説明へ 女性問題で文春取材
米山氏は会見で「いろんなことを進めたい気持ちはあるが、ここ2、3日、県政が空転して多くの人にいろんな労力を払わせてしまっている。知事は太陽であるべきで、かげってはいけない」と話した。進退について問われると「決断はするが、1、2日、整理する時間を少しもらいたい」と涙ながらに語った。女性問題の存在を認め、知事就任後も続いていたことを明らかにした。
関係者によると、過去に知り合った女性との関係をめぐる内容を週刊文春が近く報道するとみられる。こうした動きを受け、支援する立場の共産、社民、自由各党の関係者らは16日夕、新潟市内で会合を開いて対応を協議。出席者によると、辞任を求めることで一致し、米山氏に伝えたという。
米山氏は公務の予定がなかった16日は登庁せず、17日に予定されていた新潟市長らとの会議や幹部への辞令交付などすべての公務をキャンセルしていた。
米山氏は民進党の衆院新潟5区総支部長だった2016年、3期務めた泉田裕彦前知事(55)の知事選不出馬表明を受け、民進党を離党して立候補。共産、社民などの推薦で、自民、公明推薦候補らを破って初当選した。東京電力柏崎刈羽原発(同県柏崎市、刈羽村)の再稼働に慎重なスタンスを示し、県独自に福島第一原発事故などの検証作業を進めていた。