﨑村昇平さん(右)は長曽我部徹さんの誕生日に絵を贈った。長曽我部さんはスマホケースにもプリントして愛用している=宮崎市 誰も自分をわかってくれない――。宮崎市の﨑村昇平さん(22)は、ずっとそう思ってきた。生まれつき発達障害の一つである自閉スペクトラム症があり、人の気持ちを読み取るのが苦手。ずっと悩んできたが、理解してくれる人に出会い、最近は変わりつつある。 﨑村さんは毎週土曜に決まって通う場所がある。中学時代の担任で、美術の先生だった長曽我部徹さん(66)の自宅兼アトリエだ。家族に車で送り迎えをしてもらい、絵を描きにいく。定年退職した長曽我部さんとは、「ちょうさん」「さっきー」と呼び合う仲だ。 﨑村さんは筆箱いっぱいに詰めた色鉛筆を1本ずつ取り出しては、紙に色を落としていく。小さな絵や印を緻密(ちみつ)に書き込み、大きな模様を描き出すのが「さっきー流」だ。「このシルバー(銀色)がいいね。あ、ちょうさんの前で『シルバー』は年齢的にあれか……」。笑いを誘うおしゃべりも欠かさない。 「中学時代と同一人物とは思えない」。長曽我部さんはそう語る。感情のコントロールがうまくできずパニックを起こすことが増え、中学2年の時に長曽我部さんが担任をしていた特別支援学級に来た。暴れることや、話し出して止まらなくなることもあった。 長曽我部さんは、教員生活の最後に初めて特別支援学級を受け持った。「2年間じゃ、この子の何もわかってやれていない」。高校生になったが学校を休みがちになっていると聞き、自宅に誘った。 この頃の﨑村さんはいつも苦しんでいるように見えた。「生きづらい」と何度も口にした。絵も大ざっぱな色使いだった。そのころ詠んだ詩の一節はこうだ。 今一番つらい事 誰も自分を分… |
生きづらさ越え、元担任と描く 発達障害の色鉛筆画家
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