日大戦で負傷した関学大のQB(左)は関大戦で元気な姿を見せた
社会問題化したアメリカンフットボールの「悪質タックル」騒動。その余波を受け、27日の関西学院大―関西大戦(大阪・エキスポフラッシュフィールド)には3000人の観衆が集まり、立ち見のファンも出た。
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その注目の中で、6日の日大戦で反則を受けて負傷した関学大のQBが戦列に復帰した。後半から攻撃を率い、9回のパスを投げて7回通し、127ヤードを稼いで1タッチダウン(TD)を決めた。満員の観衆を沸かせ、チームの逆転勝利を支えた。同じQBで主将の光藤(みつどう)航哉(4年、同志社国際)は彼の活躍に、「しっかり落ち着いてやってくれました。大変だったと思うんですけど、自分なりにフットボールと向き合ってきたんだと思います」と喜んだ。
光藤は試合前の練習で彼に尋ねた。「緊張してる?」。すると彼は「いや、日大戦の方が緊張しました」と笑ったという。「あれで『大丈夫やな』と思いました。いつも通りのひょうひょうとした受け答えやったんで」と光藤。彼はその言葉通り、淡々とプレーして結果を残した。彼からの38ヤードのTDパスを受けたWR山下喜史(3年、関西学院)は言った。「こんな騒ぎになってつらかったと思うんですけど、アイツは僕らの前ではずっと普通にしてました。絶対に捕ってやろうと思ってたから、TDを決められてよかった」
6日の日大戦、試合開始直後か…