13日の第1試合、大阪桐蔭(北大阪)―沖学園(南福岡)戦でレジェンド始球式を務めた東邦(愛知)OBの坂本佳一さん(56)。球児に「悔いを残さないように」とエールを送った。
大阪桐蔭、6回に集中打 長打で粘る沖学園に打ち勝つ
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午前9時半、超満員の観客が見守るなか甲子園球場のマウンドに立つと、放物線を描くように投げた。
坂本さんは1977年の第59回大会で準優勝し、当時1年生ながら東邦のエースとして活躍。細長い首、きゃしゃな体つきから「バンビ」の愛称で親しまれた。決勝の東洋大姫路(兵庫)戦は、1―1で迎えた延長十回裏、2死一、二塁から史上初の決勝でのサヨナラ本塁打で敗れた。
投球後、マウンドで大阪桐蔭先発の根尾昂君(3年)とがっちり握手。取材に「マウンドを借りたのでありがとうと伝えた。僕の変なのがうつらないようにと思った」と笑いを誘った。
始球式を務めた試合は、両校2本ずつ本塁打が出る打撃戦に。五回、根尾君が沖学園の森島渉君(3年)に左翼への本塁打を浴びて2―2の同点。六回に大阪桐蔭が5安打を集めて突き放したが、沖学園も終盤まで粘りを見せた。
坂本さんは「甲子園に来られない球児が圧倒多数。夢の舞台で思う存分、力を発揮して欲しい」とエールを送った。(古庄暢)