(13日、高校野球 大阪桐蔭10-4沖学園)
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二回に守備のミスで先制された大阪桐蔭に流れを引き戻したのは、悩める主将の一打だった。
四回無死。3番中川が外角の140キロをとらえた。打球は逆風の中、左翼手の頭を越える。チーム初安打となる二塁打になると、続く藤原が同点の左中間二塁打。この回に相手の暴投もあり、逆転した。
「調子が良いか悪いかと聞かれれば、悪いです」
試合前の中川は言った。6月に腰を痛め、この夏は状態が上がりきっていない。1回戦も4打数無安打に終わった。
だが、西谷監督からの信頼は変わらない。前日の練習中には「何三振しても代えない。お前が作ってきたチームだから」と声をかけられた。
「うれしかったし、気持ちがスッと楽になった」と中川。五回1死一、三塁では低めに落ちる難しい変化球をきっちりレフトへ打ち上げ、勝ち越しの犠飛。主将の復調に呼応するように、重苦しかった打線は六回に4点を奪った。