第18回アジア競技大会は18日夜、インドネシアの首都ジャカルタのブンカルノ競技場で開会式を迎え、16日間にわたるアジア最大のスポーツの祭典が幕を開けた。東京五輪を2年後に控える日本は、過去最多の762選手が出場する。
旗手を務めたソフトボールの上野由岐子選手は穏やかな笑みをたたえ、日の丸を振った。「結果を出して日本選手団に力を与えたい」。5連覇に挑む今大会は、特別な思いを秘める。
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2008年北京五輪で、決勝まで2日間の3試合で413球を投げきった。悲願の金メダルを勝ち取ったが、その時点で次の五輪からソフトボールが外れることが決まっていた。
落胆は大きかった。取材に対し、浮かない顔で「燃え尽き症候群」と明かしたこともある。それでも「みんなの期待に応えたい」と日本リーグや国際大会で投げ続けた。まず13年に五輪の東京開催が決まり、その3年後、競技復活の朗報が待っていた。
36歳になった今も、日本を背負う大エースだ。「やっぱり日本は強い、と思ってもらえる試合をして、五輪につなげたい」。大会5連覇へ、そして12年越しの五輪「2連覇」に向かって投げ続ける。(平井隆介)