ジャカルタ・アジア大会第8日の25日、陸上競技が始まり、男子マラソンで井上大仁(MHPS)が2時間18分22秒のタイムで優勝した。日本勢の優勝は1986年ソウル大会の中山竹通以来、32年ぶり。園田隼(黒崎播磨)は4位だった。
トラックまでもつれた「泥仕合」、力強くフィニッシュ
37キロ付近、バーレーンの選手が飛び出した。しかし慌てない。冷静にペースの変動に対応し、一騎打ちに挑んだ。そこからは井上が「泥仕合」と漏らすほどの駆け引きが続き、勝負はトラックへともつれ込んだ。
井上は残り200メートルで使おうと思っていた力を振り絞り思った。「最後はないところから(スタミナを)引きずり出すしかない」。最後の100メートル。相手との接触もあったが体は流れなかった。力強く先頭でフィニッシュし、両拳を突き上げた。
日本男子として32年ぶりの金メダルに「今までは何度も目の前にチャンスが転がってきて、取りこぼしてきた。今日はどうしても勝たないといけないと思ったし、最後振り絞れた。正直にうれしい」。
代表での結果にこだわるのは、…