野球のU18(18歳以下)アジア選手権(9月3日、宮崎市で開幕)に向け、東京都内で合宿をする高校日本代表は27日、初の対外試合となる練習試合(7イニング)を立大と行った。7投手が1回ずつ投げ、3―1で勝利した。
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金足農の吉田、キャッチボールもう再開 代表合宿で直訴
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豪華な投手リレーだった。先発の渡辺勇太朗(浦和学院)から市川悠太(明徳義塾)、山田龍聖(高岡商)、奥川恭伸(星稜)、板川佳矢(横浜)、根尾昂(大阪桐蔭)とつなぎ、最後の七回は今夏の全国選手権の準決勝、決勝を完投した柿木蓮(大阪桐蔭)が3者連続三振で締めた。
「ブルペンにいる時にコーチ陣から『3者連続三振やってこいよ』と言われていたので、できてよかった」と柿木はうれしそうに言った。
今回の代表には、野手を兼務する根尾と野尻幸輝(木更津総合)を含め、9人の投手がいる。この日は全国選手権の疲労を考慮され、別メニューでの調整が続いている吉田輝星(金足農)と、指名打者で出場した野尻以外、すべての投手が登板した。奥川が失策絡みで1点を失った以外は無失点。立大が下級生中心のメンバーだったとは言え、大学生を相手に見事な投球内容だった。
中でも、文句なしの投球だった柿木は今大会、抑えとしての役割が期待されそう。「同じ大阪桐蔭の小泉(航平)が捕手でいるし、自分たちでバッテリーを引っ張っていきたい」と意気込みも十分だ。
状態が心配される吉田もこの日、ブルペンで軽めの投球練習を再開。練習試合では一塁ランナーコーチを務め、表情も明るかった。永田裕治監督は「吉田はこの夏を最後まで戦っていた選手なので、(疲労さえ抜ければ)大会には十分に間に合う。状態を見ながら考えていきたい」と話した。
また、28日に予定されている大学日本代表との壮行試合(午後5時45分、神宮)の先発は、高校が市川、大学は立大の田中誠也(大阪桐蔭高出身)と主催者から発表された。(山口史朗)