かつて日本の娯楽の花形といえば、ボウリングだった。中山律子プロの活躍などで、最盛期の1970年代は全国の約3700カ所にボウリング場があった。だが、50年近くたった今は4分の1以下に。施設の老朽化や趣味の多様化が進む。そんな中、今回のアジア大会で、国際大会で初めて試行された新たな得点計算システムは、裾野拡大の可能性を秘めている。
従来だと、ストライクの得点は次のフレームを投げないと分からなかった。だが新方式は自動的に30点を加算。さらに「スペアは、同じフレームの1投目に10点を加点」「最終第10フレームでストライクやスペアを出しても、3投目はなし」という特徴もある。
最高得点は従来通り300点だが、連続ストライクを出さなくても高得点を望める。「1試合の平均得点が20点ほど上がった」と日本代表の下地一秀監督。団体戦の上位選手で争うマスターズ戦女子で日本勢初の金メダルに輝いた石本美来(岡山商大)は「初心者でも計算が簡単。逆転など、ドラマチックな展開になりやすい」と好印象だ。
発案のきっかけは2015年。…