大学野球の秋季リーグが各地で開幕している。ドラフト候補も多数出場しており、注目を浴びるなかで大学4年間の集大成に向けチームのリーグ優勝を目指している。
1日、東都リーグが神宮球場で開幕した。ドラフト候補として球団スカウトから熱視線を浴びるのは東洋大の上茶谷大河(京都学園)、甲斐野央(ひろし、東洋大姫路)、梅津晃大(仙台育英)の150キロ超の球を投げる3投手だ。東洋大は開幕試合で立正大と対戦し、4―3で競り勝った。先発した上茶谷が新球種を披露。夏に社会人の先輩に教わったというカットボールが生き、四回まで毎回の計6奪三振。五回に2点を失ったが、春にリーグ戦初黒星を喫した相手を7回3安打に抑えた。八、九回は甲斐野が1失点に抑えて逃げ切った。上茶谷は「カットボールを覚えたことは、自分の中では、引き出しが増えたという以上の収穫。このままリズムに乗っていけたら」と話した。
首都リーグも1日に開幕。会場のバッティングパレス相石スタジアムひらつかにも多くのスカウトがバックネット裏に集まった。注目は日体大の松本航(明石商)、東妻勇輔(智弁和歌山)の二枚看板。この日は帝京大に2―1で勝利。松本が9回1失点9奪三振の完投勝利で自身のリーグ通算26勝目を挙げた。松本は150キロを超える球を投げるがツーシームなどを駆使してリズム良く打たせていくことを理想に掲げる。「いい緊張感で臨めた。きょうは1点を取られてしまったが、投げる試合は無失点に抑えて全部勝ちに行く」と頼もしかった。
来週の8日には東京六大学が開幕する。高校生、社会人を含め、きらりと光る好選手の未来が決まるドラフト会議は10月25日に開かれる。(杉山圭子、坂名信行)