10日午後、プロ志望を正式に表明した金足農・吉田輝星投手。記者会見での報道陣との主な一問一答は次の通り。
金足農・吉田輝星がプロ志望表明「日の丸背負う投手に」
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――決断した時期は
(10月の)国体が終わって秋田に帰ってきてから、両親と監督と部長先生と話をして決めました。帰ってきた次の日(4日)です。
――決め手は?
やっぱり甲子園と国体を通して、全国大会で自分たちの力を発揮して勝てたことが自信につながって決断しました。
――両親の反応は?
自分がしっかり強い意思を持っているなら尊重する、と言われた。その後の生活も考えて決めろ、と言われました。
――プロを本格的に意識するようになったのはいつ?
国体から帰ってきてから、色んな人と話し合う中で意識が高まりました。
――ドラフトで指名された場合はどんな選手になりたいか。
U18アジア選手権でいい投球ができなかった。もう一回、日の丸を背負って勝てる投手になりたい。
――この数カ月間をどう感じてすごしていたのか。
最初は甲子園を目指して、強豪校を追いかける立場だったが、(甲子園で準優勝し、国体に向けて)追われる立場になって、気を抜かずにしっかりと自分たちのことをやろうと思っていた。
――不安な気持ちもあったか。
周りは変わったけど、野球のなかでは今まで通りのプレーをしようと思った。
――以前、巨人が好きだと言っていたが。(関係者が特定の球団の質問は自粛するよう要望)
プロの世界に入れるのであれば、どのチームに行っても努力したいと思います。
――たくさんの人と話し合って決めたというが、迷いはなかったのか。
環境が変わって冷静に受け止められなかったので、迷いはありました。客観的に自分を見て、プロで通用するのか考えられなかったので不安でした。
――それでもプロを決めた要因は。
国体、甲子園、U18を経験したことが一番の決め手でした。
――後輩たちが吉田選手を目標にすると思いますが、どんな言葉を残しますか?
自分を目指すのではなくて、自分よりもいい選手になってもらえるように頑張ってほしい。
――甲子園が終わって、野球以外で日常で変わったことは?
甲子園が終わって、国体もあったが、空いている時間も野球に使おうと気持ちが変わった。
――校内の反応は?
自分のことを気遣ってくれて、いつも通りの対応をしてくれてうれしかった。
――秋田で野球をしている子どもたちにメッセージは?
しっかり目標を立てて、どうやって努力をするかで練習内容が変わっていく。しっかりと目標を立ててがんばってほしい。
――プロを決断するなかで甲子園、U18の経験が大きかったというが、決定づけた瞬間は?
一つ決定的な理由があったわけでなく、1試合1試合で少しずつ気持ちが変わっていきました。
――進学という道もあったが、なぜプロへ。
幼い頃からの夢だった、プロ選手になりたい気持ちが強かった。
――獲得したいタイトルは?
先ほども言いましたが、U18で日の丸を背負って苦い経験をしたので、もう一度背負って、勝てるようになりたい。
――プロ志望届を提出する意向を示したことについて、周囲は?
これからも応援するよと言ってもらえた。3年のチームメートに言われました。
――ほかに後押ししてくれた言葉は?
進路を決める中で自分の思いを尊重すると言ってくれた方が多くて、その言葉を心にとめて、進路を決めました。短い間でも自分がどうなりたいか、将来のことも考える時間をもらいました。厳しい世界なので覚悟していかないといけないと思いました。
――自分の口から進路を表明してほっとしているのか、不安を感じるのか。
いままでもよりも厳しくなるのか、気を引き締めて練習したい思いが強い。
――大阪桐蔭の柿木投手らU18で高いレベルの選手と過ごした影響は?
(代表には)選ばれた18人が来ていて、野球への意識の高さが勉強になったので生かしていきたい。
――吉田君にとって野球とは?
自分が人生を過ごしたなかで一番打ち込んでいるもので、一番好きなものです。
――これまでの転換点になった試合は?
一番大きかったのは昨年の(地方大会)決勝で負けて、新チームではもう先輩はいないので、自分で率先してやらないといけないと思ったことが一番変わった。言われてやるのではなく、自分で考えてやるところが変わった。
――(甲子園後)地域の方からも話題になっているが、どのような反応があったか。
すごい感動をありがとうと言葉をかけてくれて、応援で勇気をもらっていたので応援してもらってうれしかった。できれば地域の方の声に応えたいと思いました。もっと大きい舞台で県民に自分の姿を見せて恩返しできるようにしたいです。
――プロの世界でどんな投球をしたいか。
自分の自信があるのはストレートなので磨いていきたい。
――大リーグに行きたいか?
まだ考えていないです。
――この夏の秋田大会が始まる前は、八戸学院大の監督に指導を受けるなどしていて進学への気持ちがあったと思うが。
そのときは大学にいきたいと思っていました。
――U18で高い意識、刺激を受けたのか。
周りの選手を見たときに、プロの世界で勝負したいと思った。周りに影響されたというよりは新しい心が芽生えた。(坂名信行)