ロシアが前回の米大統領選でトランプ氏陣営に肩入れして介入した疑いがある「ロシア疑惑」について、トランプ大統領は16日、捜査を担当するマラー特別検察官の書面の質問に対し、回答を書き終えたことを明らかにした。回答は、まだ提出していないという。
マラー特別検察官、トランプ氏の書面回答も許容 米報道
トランプ氏はこの日、ホワイトハウスで、「自分で回答を書いた。難しい質問ではなかった」と記者団に語った。そのうえで、「(選挙中)何も間違ったことはなかったのだから、マラー捜査はあるべきではなかった。(ロシアとの)結託はなかった」と強調。マラー氏の捜査は「魔女狩りだ」と改めて批判した。
トランプ氏は今年1月、マラー氏の聴取を「楽しみにしている」と応諾する意向を示していた。ところが、トランプ氏の弁護団が、マラー氏が聴取でトランプ氏を「虚偽供述に陥れるわな」を懸念し、実現していなかった。
そのためマラー氏は今年8月、聴取の代わりに、書面による回答を認める質問書をトランプ氏側に送付。質問の内容は不明だが、米メディアによると、トランプ氏陣営とロシアとの結びつきなどを尋ねるものだという。
トランプ氏は15日も、マラー氏の捜査について「我が国への恥辱だ」などとツイッターで批判していた。(ワシントン=杉山正)