大みそかのプロボクシング中継を定着させた「顔」が、その舞台に戻ってくる。昨年末に引退を表明し、今年9月に米ロサンゼルスでの復帰戦に勝った井岡一翔(29)=SANKYO。31日にマカオで行われる世界ボクシング機構(WBO)スーパーフライ級王座決定戦に勝つと、日本男子では初めて4階級制覇を達成する。 「正直、こんなに早く4階級制覇をかけた試合をするとは思っていなかった」。14日、東京都内で行われた公開練習で、井岡は率直な思いを口にした。 2011年に世界ボクシング評議会(WBC)ミニマム級、翌年に世界ボクシング協会(WBA)ライトフライ級を制した井岡が、3階級目のタイトルだったWBAフライ級の王座を返上したのが、昨年11月。引退表明後、今年7月になり、階級を一つ上げての復帰を発表した。 常に足を動かして有利な距離を保つ「うまさ」のイメージがある井岡だが、9月に判定勝ちした再起戦は違った。好戦的に攻め込む分、相手のパンチも浴びた。「ブランクもあったので、気持ちで戦った部分が大きかった」。10回を戦い抜いたときには、珍しく顔が大きく腫れていた。 ただ、本人が理想とするのは「打って、打たせないボクシング」だ。公開練習では、コンビを組むトレーナーのイスマエル・サラス氏と、シャドーボクシングで入念に足の運び方などを確認した。「頭を使って利口に試合を進められれば、いいパフォーマンスが見せられる」と井岡。前回同様に攻める気持ちは忘れない一方で、パンチに変化をつけて序盤から主導権を握りたい。 ■統一戦?兄弟王者?年末は話題… |
大みそかのボクシングの顔再び 井岡、4階級制覇なるか
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