もう捨てたくない――。毎年話題になる恵方巻きの大量廃棄をなくすために、消費者として声を届けようと、大学生がネット上での署名呼びかけを始めた。関心の高い恵方巻きの問題を通じて、まだ食べられる食品が捨てられる「食品ロス」の実態を知ってもらうのが狙いだ。
恵方巻き廃棄、年10億円超 試算の研究者「驚いた」
呼びかけを始めたのは、東京大学3年、岸本華果(はるか)さん(22)。貧困問題に関心があり、食の問題を通じてアプローチしたいと、農学部で学ぶ道を選んだ。「最初は生産性の向上などで解決できないかと考えていたけど、量だけでなく分配の問題が大きいと気づいた」。環境への負荷も考えると、今ある資源をどう生かすかが大事だと考えるようになったという。
恵方巻きの廃棄問題は、周りにも疑問を感じている人がおり、「声を届けることができれば」と大学の友人と共にホームページを立ち上げた。「恵方巻きロス」を略して「えほロス」と名付け、1月末からハッシュタグなどを使って発信。「数を集めるというより、知るきっかけにしてほしい」と話す。
学べば学ぶほど、感じるのは普…