一般財団法人「日本穀物検定協会」は27日、2018年産米の「食味ランキング」を発表した。最高評価「特A」から前回初めて転落した新潟県の「魚沼コシヒカリ」が返り咲くなど、過去最多の55銘柄(前回43銘柄)が特Aになった。
ランキングは特AからB′までの5段階。同協会の評価員が複数産地のコシヒカリのブレンド米を基準とし、白飯の外観、香り、味、粘り、硬さ、総合評価の6項目で評価する。今回は、作付面積などの基準を満たした154銘柄が対象となった。
特Aに続くAは67銘柄(前回76銘柄)だった。前回(17年産米)は、特Aが創設された1989年産米から唯一その座を守り続けた魚沼コシヒカリがAに下がる波乱があったが、今回即復帰した。同協会の伊藤健一理事長は「前回のランキングの後、県から栽培の管理指導をしっかりすると聞いていた。成果が表れたのではないか」と語った。
また、昨年本格デビューした山形県(村山、最上)の「雪若丸」や、16年にデビューした岩手県(県中)の「銀河のしずく」が特Aにランクされるなど新しい品種の高評価も目立った。
まだ広く流通していない福島県「里山のつぶ」、福井県「いちほまれ」、長崎県「なつほのか」も参考品種として特Aとされた。