2018年産米の「食味ランキング」が発表され、最高評価「特A」の獲得を巡り、多くの産地が一喜一憂した。このランキングは近年、注目度が高まっている。その背景は。
「残念です」。県が開発し、昨年まで3年連続で特Aを獲得していた「みずかがみ」が、Aにランクを落とした滋賀県の担当者は声を落とした。特A獲得を期待し、県庁で予定していたセレモニーは取りやめに。手製の横断幕も出番を失った。
食味ランキングは、輸入穀物の検査などを行う一般財団法人「日本穀物検定協会」(東京)が毎年この時期に発表している。評価は特A、A、A′、B、B′の5段階。今回は44道府県の154銘柄が対象となり、うち過去最多の55銘柄(36%)が特Aに選ばれた。
みずかがみは2013年にデビューし、15年産米で、「秋の詩」と共に県産初の特Aをもたらした。ふるさと納税の返礼品にしている同県豊郷町の担当者は「ふるさと納税のサイトでは、『特A』でキーワード検索をする方もいた」という。各地でブランド米が売り出される中、「特A評価はお墨付き。消費者へのアピールになるのに」と県の担当者は嘆く。
例年特A評価だった新潟県の魚…