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父の死、乗り越えて強くなる ラグビー堀江が実戦復帰

ラグビー日本代表候補の堀江翔太(33)=パナソニック=が29日、代表候補でつくるチーム「ウルフパック」の一員として、昨秋以来の実戦復帰を果たした。3月20日に打ち上げた沖縄合宿の直後、父慎一さんが約10年に及んだ闘病生活の末、死去。堀江の活躍を誰よりも喜んでくれた父と別れ、9月に開幕するW杯への思いを強くしての再出発となった。


ラグビーワールドカップ2019


25日、ニュージーランド(NZ)遠征に向かう成田空港で、堀江は父が亡くなったことを明らかにした。20日に合宿を終え、21日に父をみとった。享年64歳だった。


ワールドカップ(W杯)3大会連続出場をめざす堀江は、父にとっても自慢の息子だった。「僕のプレーをいちばん気にしてくれましたね。(9月開幕の)W杯まで頑張りたいと。でも、きつかったですね」。約10年前にステージ4の大腸がんと診断され、以来闘病してきたという父を「よう、頑張ってくれました」と語った。今回の遠征には監督とスタッフ、一部の選手だけに父の死を告げ、戦列に復帰した。


堀江は昨年9月に右足首を骨折。秋の代表戦出場を見送って11月末に手術をした。チームは当初、再発を警戒して慎重に復帰させる方針だったが、同じポジションのフッカーの堀越がけがをしたこともあり、早めの復帰となった。この日はスーパーラグビー・ハリケーンズのBチームと対戦。試合には敗れたが、「久しぶりに試合に出て楽しかった」とコメントした。


沖縄合宿ではW杯日本大会への決意を語っていた。「日本代表は日本でいちばん、優先的に考えないといけないチーム。このチームで勝ちたい気持ちがある」。前回のイングランド大会で逃した決勝トーナメント進出だけをめざし、父へ最良の報告をすることを誓っている。(能田英二)


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