8月から愛知県で開かれる国際芸術祭「あいちトリエンナーレ2019」の参加アーティストの男女比がほぼ半々になる。芸術監督を務めるジャーナリストの津田大介さんが3月27日に発表した。津田さんは「税金を使った芸術祭で男女平等を実現させることで、他の芸術祭にも影響を与えたい」と話した。
AIが男女格差を広げる? 津田大介さんが語る落とし穴
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国際現代美術展とパフォーミングアーツに参加するアーティストのうち、男性または男性だけのグループが31組、女性32人(女性だけのグループ参加はなし)、男女混合のグループ8組、劇団などのカンパニーが3組と、ほぼ男女同数となった。津田さんによると、これまでのあいちトリエンナーレでは、男性作家の数は女性作家の2・5~3倍ほどだったという。
津田さんは、東京医大の入試で女性の受験者が一律に減点されていたニュースに衝撃を受けたという。「美大の学生は女性の方が多いのに、芸術祭の出展作家や美術館の館長は男性の方が多い。美術界にも『ガラスの天井』がある」と現状を指摘した。
アーティスト選定には「情(じょう)の時代」という今回のテーマに合うかどうかを最重視。「テーマに合わない女性作家はそもそも採用しておらず、女性作家に『げたを履かせる』ようなことはしていない。質が下がることはない」と話した。(千葉理恵子)
ベネチアでも半数が女性作家に
今回のあいちトリエンナーレの…