兵庫県立美術館(神戸市中央区)に23日、建築家・安藤忠雄さんの事務所が設計、寄贈した新たな展示棟「Ando(アンドー) Gallery(ギャラリー)」がオープンする。「住吉の長屋」や「光の教会」など自身の代表作のほか、国内外の最新プロジェクトを建築模型やパネルで紹介。安藤建築を網羅的に常設展示する施設は全国で初という。
新展示棟は既存の2棟の間にあった屋外展示スペースに増築した。常設展示では代表作のほか、2002年開館の兵庫県美や「淡路夢舞台」など阪神・淡路大震災の復興プロジェクトを見せる。1971~96年に手がけた住宅作品の小型の模型40点が年代順に並ぶコーナーもあり、安藤建築の魅力を原点から知ることができる。
企画展示では、パリの旧穀物取引所を美術館に改造する「ブルス・ドゥ・コメルス」など建設中の建築模型も展示。大阪・中之島に来年3月開館予定の「こども本の森 中之島」の模型も初公開する。展示室から見える屋外デッキには、海を背景に安藤さんが青春の象徴とする高さ約2・5メートルの「青りんご」のオブジェを置いた。
「人間も建築も、街も社会も、…