コメント欄がある画像を投影した方がインスタグラムの雰囲気が出るものの、写真に目が行きづらいためお蔵入りになったカット=2019年3月12日午後、大阪市北区の朝日新聞社、加藤諒撮影 ニュースを見聞きしても、「分かったようで、実はよく分かっていない」ということ、ありませんか? 特に数字。物事の規模や程度などを伝えるため、数のデータは重要ですが、果たして本当にその大きさ、規模、金額、程度などを伝える数字を実感できているのでしょうか? そんな素朴な疑問を出発点に、ニュースにまつわる「数」を可視化する企画を立てました。 実感ない数、実際撮ったら…いいね・配送の荷物・薬の量 今回、企画を担当したのは、朝日新聞大阪本社の映像報道部に所属する30代の記者3人。 今回の企画会議の様子。細川卓(右)、遠藤真梨(手前)カメラマンとアイデアを出し合い、ふせんに書いて壁に貼りながら議論を進めた=2019年1月30日午後、大阪市北区の朝日新聞社、加藤諒撮影 「昨年の訪日外国人旅行者数が過去最高の3千万人を突破したというけど、数が多すぎてイメージできない」「不必要な薬が大量に処方されているとも聞くが、果たして1人でどれぐらいの量の薬を飲んでいるの?」「保育士が足りないというが、現場では保育士が1人あたり多い場合は何人ぐらいの子供を見ているの?」「ネット通販が一般的になって荷物の流通量が増えたと聞くが、ドライバー1人が日々配達する荷物の量はどれぐらいなのか」 挙がってきたテーマは多岐にわたり、日頃ニュースで見聞きして分かったつもりでいるものの、本当はどのくらいなのか実感がわかないことを列挙していきました。 アイデアをふせんに書いて壁に貼りながら、取材テーマを決めていった=2019年1月30日午後、大阪市北区の朝日新聞社、加藤諒撮影 その後、議論や取材先への問い合わせなどを経て、最後には「宅配便」「薬」「SNS」が取材候補に残りました。それぞれ、写真でうまく表現できる「量」の都合から、「1日」「1週間」「1カ月」と時間軸も幅を持たせることに決まりました。 私、加藤諒(30)はSNSの取材を担当することになりました。 興味を持ったのが、日常的にSNSを通じて多くの人とやり取りを続ける人たちの生活。多くのフォロワーを抱えるなど、SNSの世界で強い影響力を持っている人を「インフルエンサー」と言いますが、そういう人たちは実際の生活と大量の情報のやり取りとの折り合いをどうやってつけているのだろうか。また、自分の個人情報を不特定多数の人に見せることに怖さは感じないのだろうか。 取材できる人を探し、取材に応じてもらえたのが松本優さん。現役大学生ながらインスタグラムで7万人のフォロワーを抱えています。百万単位のフォロワーを持つ芸能人などと比べれば少なく感じるかもしれませんが、周りで千人のフォロワーを持つ友人がどれだけいるか考えて頂ければその数の多さが分かります。 松本優さんの投稿を表示させたスマートフォン=2019年3月10日午後、大阪市北区の朝日新聞社、加藤諒撮影 そもそも「7万人のフォロワー」というのはどんな数なのでしょうか。調べてみると、阪神甲子園球場や東京ドームの定員が5万人台。マウンド上からSNSに一つ投稿すれば、スタンド席を埋める満員の観客のスマホから「ピコン!」という通知音が返ってくるのです。想像してみるとその数に驚きます。毎日それだけの人に向けて写真や映像を投稿し、一つの投稿は平均3千人以上から「いいね!」という反応が返ってくる。そんな現実を写真にするにはどうしたら良いのだろうか。彼女のSNSへの投稿と、その「数」を表現する方法を考えました。 まず、単純に7万という数の何… |
3千いいね!写真で表現 カメラマンが着目したのは瞳
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