宇宙航空研究開発機構(JAXA)の探査機「はやぶさ2」は5日、小惑星「リュウグウ」に人工クレーターを作るため、金属の塊を地表に撃ち込む「衝突装置」を分離した。実験の成否を握るこの装置は、初代はやぶさには搭載されず初めての試みだ。
はやぶさ2、人工クレーター作製に成功か 5月にも着陸
小惑星内部の物質は、太陽の熱や放射線の風化を受けていない貴重な試料だ。地表を壊して内部をむき出しにすれば、着陸して持ち帰ることができる。
方法として最初に考えられたのは、探査機を2機打ち上げ、うち1機を小惑星に激突させる案だが、コストが倍増するため断念した。ロケットを撃ち込む案も検討されたが、加速に長距離が必要で命中精度が低下。さらにすぐ着弾するため、破片が探査機にぶつかる可能性もあった。ドリルで地表を掘る案は、高温の地表に長時間滞在するため探査機が壊れてしまう恐れがある。
案として残ったのが、衝突装置…