春夏の甲子園通算20勝を誇る桑田真澄さん(51)が、母校・PL学園のユニホームを着て34年ぶりに公式戦のマウンドに上がった。堺市で12日、元高校球児が再び甲子園をめざして争う「マスターズ甲子園」大阪府予選の2回戦で先発し、「先輩も後輩も懐かしいユニホームを着て野球ができて楽しかった」と笑顔で話した。
動画もニュースもたっぷり! 「バーチャル高校野球」
「PL学園のピッチャーは桑田君」のアナウンスとともにマウンドへ。「おじさんがねえ。でも、高校時代に戻ってうれしかった」と笑った桑田さんだが、自慢の制球が乱れ、先頭打者に四球を与えた。その直後が真骨頂だ。「体が自然に動いた」という素早い一塁牽制(けんせい)で走者をアウトにし、大勢の観客を沸かせた。
もっとも2番打者に右中間二塁打、4番にも右前に落とされて1失点。「マウンドに対応できずに苦労した。ぼくは総合力で勝負する投手なので牽制とかで何とかしのいだ」。二回は遊撃を守り、4番打者としても2打席に立って交代。チームは14―9で昨年優勝の春日丘に勝利した。
桑田さんは今年から、2016年夏を最後に休部しているPL学園硬式野球部のOB会長に就任。同窓会チームを組んで青春時代の夢を目指す「マスターズ甲子園」の予選に、PL学園として参加することを決めた。1回戦は出場できなかったが、「3回戦(6月30日予定)も仕事を調整し、参加したい」と話した。