7月6日に開幕する第101回全国高校野球選手権大阪大会(朝日新聞社、大阪府高校野球連盟主催)では、184校174チームが熱戦を繰り広げる。有力校の戦力や投打の注目選手について、大商大・高橋克典監督、箕面学園・田中祥雄監督、鳳・神宅浩司監督、渋谷・上嶌伸次監督の4人に語ってもらった。
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高橋 1回戦は組み合わせがばらけた。南地区では、近大泉州と大体大浪商が勝ち上がれば対戦する。近大泉州の左腕中尾は直球も変化球も勢いがある。それを大体大浪商打線がどう攻略するかが楽しみ。
田中 北地区では、池田と履正社の対決に注目。池田は公立勢の中では力がある。交野と春日丘も、公立校同士の好カードだ。南地区で注目したいのは、大商大と興国。元プロ選手が新監督になった興国が春の優勝校相手にどう戦うか。
神宅 大商大と同じブロックには、昨夏の南大会で準優勝した大商大堺もいるので注目ですね。
上嶌 北地区では、春の準優勝校・箕面学園が勝ち上がったときの履正社との対戦は目が離せない。北には公立で力を入れているチームが多く、いい投手もそろっている。
神宅 投手は狭山の右腕東野が速い球も変化球もある。三国丘にも、去年の夏にうちが対戦して全然打てなかった上坂がいる。
田中 ナンバーワン投手は大商大の上田大でしょう。大商大は打撃も鋭く、春季府予選の決勝では「抑え切れんな」と思った。去年からいいと思っているのは、金光大阪の鰺坂と久下、大阪学院大の山崎。
高橋 打者では大阪偕星の主将辻野。逆方向への打撃のつぼを心得ている。東海大仰星の石川も、ドラフト指名されるのではないかというくらい強烈にいい。
田中 近大付の木村には、練習試合で「どこまで飛ばすねん」というくらい飛ばされた。タレントがそろうのはやはり大阪桐蔭、履正社だ。特に履正社の2年生、小深田はすごい。
高橋 大阪桐蔭は執念で勝ち上がってくると思う。履正社も清水と坂口という2人の好投手がいる。やっぱり2強は強い。
上嶌 公立では八尾に注目したい。主将西浦がチームを引っ張っていると聞くが、接戦を勝ちきっているところを見ると、チーム力が備わっているのだろう。
田中 鳳はバランスがいい。渋谷は打撃につながりがある。
神宅 港もいいですよ。
高橋 八尾は他の選手からもっと勢いが出てくれば私学に勝てるくらいになると思う。大塚は体つきが大きくて投打がかみ合ってきた。公立の投手は後半になると高めに球が浮く。練習量の差だと思うが、私学は後半勝負だ。
田中 うちも勝負は七回からと思っている。だが、最大の敵は暑さだ。去年もそれなりの投手はいたが、暑くてばててしまった。
神宅 暑さで言うと、大会中に試験があるチームは、体を慣らすのが大変。でも、3年生にとっては最後の大会。毎日いい練習を積み重ねようと言っている。大会では初戦から一戦一戦、最後の試合のつもりで臨みたい。
上嶌 選手には攻める気持ちを忘れてはいけないと伝えている。どこが相手でも頑張って勝ちたい。(山田健悟、森岡みづほ)