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中堅手はピアニスト 将来の夢は、野球も教える音楽教師

(7日、高校野球大阪大会 山本16-0夕陽丘)


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府立高校で唯一音楽科がある夕陽丘には、ピアノと野球を両立する選手がいる。中堅手の北野翔一君(3年)。ピアノも野球も全力投球だ。一回裏に打席に立つと、遊ゴロの当たりだったが一塁に滑り込んでセーフにした。


ピアノは3歳、野球は小学4年のときに始めた。ピアノは趣味で弾く程度だったが、中2のとき「ピアノやっているから音楽科を受けてみよう」と思い猛練習し、音楽科に合格した。


1クラス40人の音楽科で部活動をしている生徒はほとんどいない。森川栄一監督によると、野球部に所属する音楽科の生徒は、科ができた1995年以来初めてだ。周りのピアノの技術は高く、初めは授業についていくのに必死だった。ピアノの練習で部活に出られない日は朝、バットを振った。後輩たちを指導し、3年生が4人しかいないチームを支えた。


試合後、涙が止まらなかった。1年生からずっとバットを振ってきた両手は豆だらけで、日に焼けて真っ黒になった。涙をぬぐい、「野球を続けてきてよかった。楽しかった」。高校入学当初は将来の夢は特になかったが、今は音楽の先生になって、野球も教えるのが夢だ。(森岡みづほ)


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