南京理工大学に通う張明楷さんは新型コロナ流行期間中、「時間がもったいない」と毎日のように夜更かししている。そんな彼は、オンラインゲーマーで、大学の寮で過ごしている時は、ルームメイトに迷惑をかけないために、夜更かしで思う存分ゲームをすることはなかった。しかし、今年の冬休みは、思いっきり羽を伸ばしてゲームに打ち込むことができるようになった。毎晩10時になり、周りが少しずつ静かになると、張明楷さんは、ドアを閉めてゲームを始める。その自分の小さな世界で、全ての感覚器官を高揚させ、ゲームにあけくれ、夜中の3‐4時になると、しぶしぶスイッチを切って眠りにつく。そして、朝のオンライン授業が始まると、目をこすりながら点呼を終え、その後はベッドで再び寝る。そんな彼は、「勉強はまたどこかで時間を見つけてする」と話す。
「夜更かしできた時も楽しいが、毎日夜更かしできると毎日楽しい」とする若者も少なくないが、夜更かしをして「快感」が得られる一方で、体や生活のリズムは崩れてしまう。
重慶理工大学に通う馬佳慧さんは、日記の中で、「毎日のように夜中の3‐4時になって就寝し、朝の8時に起きるという生活をしていると、この素晴らしい世界から遠ざかってしまいそう」と綴っている。2ヶ月前、彼女は長期にわたって夜更かしをして、睡眠不足になると健康が蝕まれるということなど考えもしなかった。しかし、最近、ある朝いつものように起きて、ご飯を食べている時に、目の前が真っ暗になりテーブルの横に倒れてしまった。病院に搬送され、医師からは、長期間夜更かしを続けたことが原因で不整脈になり、失神したという診断を下された。馬さんはその時から「夜更かし組」を引退し、「健康的な女性になりたい」と決意したという。
上海市松江区精神衛生センター・カウンセリング科の常向東主任は、「新型コロナ流行期間中、若者が『リベンジ』とばかりに夜更かしするというのは、実際には、心理的な統合失調が問題。新型コロナが突然流行し、自由が制限され、若者は自分の生活のリズムを崩された。長期間、部屋に閉じこもっていると、暇でイライラし、落ち込んだりしやすくなる。そして、若者は生活のリズムがなくなり、昼間は寝て、夜になると目がさえるという現象に陥る」と指摘する。
そのため、「今の特殊な期間中、若者は自分をある程度律し、必要な時には家族にも管理してもらうのもいいかもしれない。そして、自分の行動を医学的な健康の基準に合わせなければならず、そのような規則をむやみに破れば、害を被るのは自分自身だと言い聞かせなければならない」とアドバイスする。
もうしばらく「巣ごもり」しなければならないものの、張明楷さんは、夜にゲームをするという悪い習慣を改め、規則正しい生活を送り、期末テストや大学院試験に備えると決意した。課金していたオンラインゲームの会員カードの期限もちょうど切れたので、課金はやめ、「もうしばらくはゲームはしない」とした。(編集KN)
「人民網日本語版」2020年5月9日