小沢幹事長の処遇について、鳩山総理は続投を強調しました。
28日午前9時すぎ、世田谷区深沢。27日から降り続く雨の中、小沢幹事長を乗せた車が自宅を後にしました。
「私といたしましては意外な結果で驚いているところでございます」(民主党・小沢一郎幹事長、27日)
小沢氏の資金管理団体の虚偽記載をめぐって検察審査会が下したのは、「起訴相当」という一番厳しいものでした。
「私が政府の立場でものを申し上げるのは、これは検察の判断に予断を与えることになりますから、これは私は何も申し上げるべきではありません。したがって、小沢幹事長にはこのまま頑張っていただきたい」(鳩山総理)
「頑張っていただきたい」。鳩山総理は28日朝、幹事長続投を明言しました。
小沢氏の側近の1人、輿石参院会長は・・・
「我々は参院選勝利に向かって、どんなことがあろうとも一致団結してきちっと初期の目的を達成していく」(民主党・輿石東参院会長)
しかし・・・
「このままでは参院選は絶対に勝てない。小沢さんには辞めてもらうしか道はない」(民主党・中堅議員)
党内からは辞任論も聞こえ始めてきました。
検察審査会による小沢幹事長の起訴相当の議決から一夜。
「与えられた職務を淡々と全力でこなしていくということに尽きると思います」(民主党・小沢一郎幹事長、27日)
続投を明言した小沢氏とそれを支持した鳩山総理ですが、永田町では様々な思惑が乱れ飛んでいます。小沢氏の元秘書で政治資金規正法違反で起訴されている石川議員は・・・
「大きい事件の場合、報道が大きく取り上げますので、そうした報道によってですね、感情的に左右されている面があると思います」(石川知裕衆院議員)
野党側は批判を強めます。
「これは居座り以外の何者でもない。いつもながらの誰も責任を取らない構図」(自民党・谷垣禎一総裁)
一方、前回の衆院選の当選組で小沢氏に近い、いわゆる小沢チルドレンは・・・
「しょせん起訴相当じゃないか。親方があそこまで身の潔白を訴えているんだから、ちゃんと支えていこうと改めて思ったよ」(小沢チルドレンの一人)
この夏に選挙を控える藤末健三参議院議員は、選挙には小沢氏の力が必要としました。
「幹事長が辞められたら良いという話ではないですよ。それはやはり皆さんが納得していないという状況ですので、やっぱり今までのことをきちんと整理して、もう一回説明していただければ、だいぶ変わると思いますね」(民主党・藤末健三参院議員)
小沢幹事長を批判して、一時、副幹事長の職を解任されかけた生方議員は28日の副幹事長会議で、「小沢氏に証人喚問に応じるよう求めるべきだ」と提案しましたが・・・
「なんか言ってたけどね。それは関係ない。きょうの議題じゃないですから」(民主党・高嶋良充筆頭副幹事長)
「証人喚問が一番いいのではないかと。できないのであればできない理由を明らかにするか、あるいはできないんだから速やかに自分の進退をきれいにすると」(民主党・生方幸夫副幹事長)
党内の現状に、ある議員は悲観的にこうつぶやきました。
「鳩山が小沢に辞任を迫るんだったら支持率は上がるだろうな。でも、できないだろう」(民主党議員)
(28日17:51)