多くの機関投資家が運用指標とするS&P500種株価指数は続伸し、同8.51ポイント(0.4%)高の2096.99と過去最高値を更新した。高値更新は14年12月29日以来となる。
14年10~12月期のユーロ圏の域内総生産(GDP)が実質で前期比0.3%増となった。ユーロ圏の景気鈍化が米企業業績の重荷になるとの警戒がやや和らいだ。原油先物相場の上昇もあり、エネルギーなど業績が景気動向に左右されやすい銘柄を中心に買いが入った。
米長期債相場が下落基調にあり、投資資金を債券から株式市場に移す動きも見られたという。
2月の消費者態度指数(速報値、ミシガン大学調べ)が前月から低下し、米景気を巡る不透明感が意識された。3連休を前に利益を確定する目的の売りも出てダウ平均は下げる場面もあったが、取引終了にかけて買いの勢いを取り戻した。
ナスダック/dx/async/async.do/ae=P_LK_ILTERM;g=96958A90889DE2E6E3EBE2EAE2E2E3E5E2E1E0E2E3E29BE0E2E2E2E2;dv=pc;sv=NX総合株価指数は4日続伸し、同36.224ポイント(0.7%)高の4893.836と00年3月27日以来ほぼ14年11カ月ぶりの高値で終えた。
業種別S&P500種株価指数では全10種のうち「エネルギー」や「素材」、「IT(情報技術)」など6業種が上昇。一方、「公益事業」や「生活必需品」などが下げた。ニューヨーク証券取引所(NYSE)の売買高は約7億6000万株(速報値)、ナスダック市場(同)は約18億8000万株だった。
カナダなどで人員削減をする計画が報じられたインターネット検索のヤフーが上昇。前日夕に市場予想を上回る決算を発表した携帯電話向けゲーム開発のキング・デジタル・エンターテインメントは急伸。建設機械のキャタピラーやITのマイクロソフト、石油のシェブロンも買われた。アップルも高い。
一方、15年7月期通期の業績見通しを下方修正した食品のキャンベル・スープは下落。収益悪化への懸念から前日に大幅安となったクレジットカードのアメリカン・エキスプレスへの売りが続いた。