【ワシントン=芦塚智子】米司法省は3日、ペトレアス前中央情報局(CIA)長官が機密情報を含むノートを不倫相手の女性に見せたとして、機密文書を許可なく持ち出し保持した罪で有罪を認める司法取引に応じたと発表した。取引により収監は免れる見通し。ペトレアス氏はこれまで機密情報の漏洩を否定していた。
司法取引の合意文書によると、ペトレアス氏はアフガニスタン駐留米軍司令官時代に会議の内容などを書き留めたノートを私邸に持ち帰り、2011年の夏、同氏の伝記を執筆していた不倫相手の女性に見せた。ノートにはオバマ大統領との協議内容や秘密工作員の個人情報、軍事戦略なども含まれていた。
女性が出版した同氏の伝記には機密情報は含まれていないという。連邦地裁が取引を認めれば、ペトレアス氏は2年間の保護観察と4万ドル(約480万円)の罰金を科される見込み。ペトレアス氏は不倫問題の責任を取って12年11月にCIA長官を辞任した。