【ジュネーブ=共同】国連児童基金(ユニセフ)は18日までに、エボラ出血熱の感染が深刻な西アフリカのリベリア、シエラレオネ、ギニアの3カ国の感染者(疑い例を含む)について、5人に1人が18歳未満の子どもだとする報告書を公表した。
ユニセフは、エボラ熱は子どもたちに「破壊的な影響を与えている」と指摘、早期終息に向け取り組みを強化するよう国際社会に呼び掛けた。
報告書によると、2万4千人を超える3カ国の感染者のうち、約5千人が子ども。リベリアなどでは既に学校が再開されたが、3カ国に住む子ども約900万人のうち約500万人が数カ月間にわたって通学できない状況に陥った。親や保護者をエボラ熱で失った子どもは1万6千人以上になったという。
報告書はエボラ熱で死にゆく人々やひどく苦しむ人々を多くの子どもたちが目の当たりにしたと指摘し、心のケアの重要性を訴えている。
世界保健機関(WHO)によると、エボラ熱の感染者は14日までに3カ国で2万4597人に上り、うち死者が1万144人に達した。米国やナイジェリアなどで死亡した15人を加えると、死者は1万159人になる。