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【ソウル=加藤宏一】乗務員のナッツの出し方に激高し、滑走路に向かっていた飛行機を引き返させたなどとして、航空保安法違反罪などに問われた大韓航空前副社長、趙顕娥(チョ・ヒョナ)被告(40)に対し、韓国のソウル高裁は22日、懲役1年の実刑とした一審判決を破棄し、懲役10月、執行猶予2年の判決を言い渡した。 刑法の業務妨害罪や強要罪で有罪とした一方、一審が有罪と認定した航空保安法上の航路変更罪は無罪とした。判決を受けて、趙被告は同日、釈放された。 被告側は控訴審で、業務妨害罪などは争わない姿勢に転じたが、航路変更罪については「滑走路に入っていない段階は、予定された航路に当たらない」として、改めて無罪を主張した。検察側は一審の求刑と同じ懲役3年を求めていた。 高裁は判決理由で、航路変更罪に関し「法律には、航路の定義がなく、(駐機場内での)地上移動までを含んで拡大解釈することはできない」と判断し、被告側の主張を認めた。 趙被告は大韓航空のオーナーの娘。判決によると、2014年12月、ニューヨークの空港で、韓国・仁川行きの大韓航空機のファーストクラスに搭乗した際、乗務員のナッツの出し方に腹を立て、暴言を浴びせた。さらに、滑走路に向かっていた航空機を引き返させ、客室サービス責任者を降ろした。 |
大韓航空前副社長に執行猶予付き判決、釈放 ソウル高裁
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