【ニューヨーク＝蔭山道子】米ハンバーガーチェーン大手マクドナルドは27日、今年６月分を最後に月次の既存店売上高の発表を中止すると発表した。スティーブ・イースターブルック最高経営責任者（ＣＥＯ）は「現在取り組んでいる長期的な再建策に集中するため」と説明した。四半期ごとの既存店売上高は、決算発表時に公表を続ける。

月次売上高は同社の収益状況の目安として投資家の関心も高い。長期的な再建に取り組む中で、短期的な指標の浮き沈みが株主価値などに及ぼす影響を回避する狙いとみられる。

同社は毎月、既存店売上高の増減率（前年同月比）を発表している。直近となる４月分まで11カ月連続で減少。日本だけでなく本拠である米国でも新興ファストフード・チェーンの台頭で顧客離れが進み、苦戦を強いられている。

米企業ではこれまでに、小売り大手のウォルマート・ストアーズやターゲットなども売上高の発表を月次から四半期ごとに切り替えている。