神戸市の民間病院「神戸国際フロンティアメディカルセンター(KIFMEC)」で生体肝移植手術を受けた患者9人のうち5人が術後1カ月以内に死亡した問題で、センターを立ち入り検査した神戸市は12日、臓器提供者(ドナー)の健康を損ねた事例があったにもかかわらず「院内の医療安全委員会への報告がなかった」と指摘した。
市は同日、報告体制の充実と研修の早期実施を行政指導する文書をセンターへ通知したと発表した。6月中にセンターからの改善計画の提出を求める。
同市は12日、病院に対し、生体肝移植手術をすることが適切か検討する適応評価委員会について議事の記録が不十分と口頭で指摘。患者と臓器提供者へのインフォームドコンセントの手順が院内で統一されていない点や、手術後の管理体制の一部が不十分である点も指摘した。