【上海=小高航】中国の北京市と上海市は30日、7月1日から外国人観光客が両市で買い物をする際にかかる「増値税(付加価値税)」の一部を還付すると発表した。対象の購入額は500元(約1万円)以上で、金額の9%分を払い戻す。減速感が強まる景気を下支えするため観光客を呼び込み、消費を喚起する。
還付を受けることができる店舗は両市が指定した約110店の百貨店など。「上海高島屋」など日系の店舗も含む。外国人は小売店で書類を受け取り、出国時に空港で現金やクレジットカード経由で払い戻しを受ける。
このサービスを受けるには中国滞在期間が183日以下で、購入した商品を未使用のまま国外に持ち出すことなどが条件になる。2014年に北京を訪れた外国人は前年より約6%減った。