30日の東京外国為替市場で円相場は3営業日ぶりに反落した。17時時点では1ドル=120円01~04銭近辺と、前日の17時時点に比べ17銭の円安・ドル高で推移している。日経平均株価などアジア株がほぼ全面高となり、欧州でも主要な株価指数が上昇して始まった。世界的な株安に歯止めがかかったとの見方から、投資家が運用リスクを回避する姿勢を緩め「低リスク通貨」とされる円を売る動きが優勢になっている。欧州勢の取引が本格的に始まると、円は一段と下げ幅を広げる場面があった。
東京市場の円相場は値動きが乏しかった。株高を背景とした円売りや国内輸入企業の円売り・ドル買いが散見されたが、勢いは続かなかった。国内企業の上期(4~9月期)決算期末で積極的な取引は手控えられた。10月1日に日銀の企業短期経済観測調査(短観、9月調査)、2日に9月の米雇用統計の発表を控えていることもあり、持ち高を一方向に傾ける動きは目立たなかった。
9~17時の円の高値は1ドル=119円73銭近辺、安値は120円13銭近辺で、値幅は40銭程度だった。
円は対ユーロで3日ぶりに反発した。17時時点では17銭円高・ユーロ安の1ユーロ=134円77~81銭近辺で推移している。対ドルでユーロ売りが優勢になったことを受け、ユーロに対して円が買われた。
ユーロは対ドルで3日ぶりに反落した。17時時点では同0.0032ドルユーロ安・ドル高の1ユーロ=1.1228~31ドル近辺で推移している。世界的な株安が一服したことを受け、低金利で「調達通貨」とされやすいユーロへの売りが優勢になった。〔日経QUICKニュース(NQN)〕