神奈川県横須賀市で昨年6月、飲食店従業員、加藤美穂さん(当時22)が刺殺された事件で、殺人罪に問われた元交際相手の横浜市戸塚区、塗装工、大谷登志雄被告(44)の裁判員裁判で、横浜地裁は8日、懲役17年(求刑懲役18年)の判決を言い渡した。
大谷被告は殺意を否認したが、三浦透裁判長は「馬乗りになって首を強く絞め、顔や首を極めて多数回、突き刺しており、非常に強い殺意に基づく執拗かつ残忍な犯行」と退けた。
弁護側の「飲酒や服薬の影響で心神耗弱状態にあった」との主張には「精神鑑定医の証言などから、薬や酒を飲んでいたとしても、善悪の判断に影響はなかったと認められる。完全責任能力があった」と述べた。
判決によると、昨年6月28日、横須賀市のホテルで加藤さんの首を両手で絞め、刃渡り約9.3センチのはさみで顔や首を中心に188カ所突き刺し、失血死させ殺害した。〔共同〕