東洋ゴム工業(5105)は9日、2015年12月期の連結純利益が前期比84%減の50億円になる見通しだと発表した。従来予想は62%減の120億円で、減益幅が拡大する。3月に発覚した免震ゴムの性能偽装などの問題を巡り、補償による特別損失は1~9月期で計395億円にのぼっている。さらに米国での価格調整による独禁法関連損失として42億円を計上した。アナリスト予想の平均であるQUICKコンセンサス(10月14日、5社)の119億円を下回る。
売上高は4%増の4100億円(従来予想は5%増の4150億円)、営業利益は24%増の590億円(同16%増の550億円)にそれぞれ修正する。市況の悪化が想定以下にとどまっていることに加え、原材料価格も下落していることから営業利益は上方修正する。年間配当は前期比横ばいの45円を予定している。
併せて発表した15年1~9月期の連結決算は、売上高が前年同期比5%増の3009億円、営業利益が40%増の476億円、最終損益が43億円の赤字(前年同期は235億円の黒字)だった。〔日経QUICKニュース(NQN)〕