熊本市営住宅の入居について、市職員から説明を受ける入居者ら=6日午前9時26分、同市中央区
被災者に無償で最長1年間提供される熊本市営住宅250戸の入居が6日、始まった。入居者たちは午前中から次々に市役所を訪れ、鍵を受け取り、引っ越しの準備に取りかかった。
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無償提供は、住居が全半壊した被災者らが対象。計3949件の申し込みがあり、平均競争率は15・8倍だった。中央区の募集10戸には900件の申し込みがあった。3日に区ごとに抽選があり、250世帯が選ばれた。
2階建ての自宅が全壊したという北区の自営業、内田正俊さん(67)は妻と2人で入居する。民間のアパートなども探したがいっぱいで入れず、息子の家に避難していた。「ひとまず家の近くに住めることになってほっとしているが、今後の見通しが立たないことがつらい。30年住み慣れた家がなくなり、ショックが大きい」と話した。