大阪府警の捜査協力者の男が自宅で拳銃と実弾を隠し持っていたとして、銃刀法違反（加重所持）の罪に問われた裁判の判決が９日、奈良地裁葛城支部であった。五十嵐常之裁判長は、懲役４年（求刑懲役７年）の実刑判決を言い渡した。

起訴状などによると、住所不定で無職の中西知已（ともみ）被告（５４）は２０１４年５月、大阪市浪速区の当時の自宅で、拳銃３丁と適合する実弾４５発を所持したとされる。公判で被告は「府警の指示で泳がせ捜査に協力していた」と主張。府警側は泳がせ捜査を否定し、拳銃取引や所持を了承したことはないと反論していた。

府警側は一方、被告が捜査協力者であり、暴力団関連の情報提供に対して、約計１３０万円の謝礼を支払ったことは認めていた。