ゴール下に切れ込み、シュートを決める吉田⑫
バスケットボール女子の国際強化試合は10日、最終の第3戦(朝日新聞社後援)が東京・代々木第2体育館であり、世界ランク16位の日本は同2位のオーストラリアに73―84で敗れ、3連敗に終わった。日本は相手の高さを恐れず積極的にゴール下に攻め込み、1点リードで前半を折り返した。後半も高田(デンソー)がゴール下で得点を重ねるなど粘り、互角に戦ったが最後は競り負けた。両チームはリオデジャネイロ五輪で1次リーグで対戦することが決まっている。
■「相手の高さ」克服へ課題多く
Wリーグのシーズンを終え、代表合宿に入って1カ月。今回の強化試合の狙いは「相手の高さとパワーに慣れること」だった。大敗した第1戦とは見違えるように、第3戦は速いパスさばきで守備をかき回しては自分たちのリズムでシュートを打って決める場面が目立った。主将で司令塔の吉田(JX―ENEOS)は「前の2試合は気持ちの部分で逃げていたが、今日は向かっていく気持ちが強かった」と振り返った。
ただ「相手の高さ」は今後もついて回る悩みだ。身長で劣る日本が世界で戦うためには「日本の特長であるスピードと外角のシュートをしっかり磨き、守備もがんばらないと」(内海監督)。今月中旬から欧州や南米への遠征で強化試合を積み重ねる。急ピッチでチームを仕上げるなかで、克服すべき課題は多い。(伊木緑)