6月の日本選手権に出場する意向を表明した室伏広治
陸上ハンマー投げで2004年アテネ五輪金、12年ロンドン五輪銅メダルの室伏広治(41)=ミズノ=が24日、リオデジャネイロ五輪を目指す意向を明らかにした。これまで態度を保留してきたが、都内で開かれた日本陸連の理事会後に報道陣の前で「競技者である以上、最後まで全力を尽くしたい。かなえばいいと思います」と語った。熊本地震も決断の理由だ。
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室伏はリオ五輪の代表選考会となる6月の日本選手権に出場する手続きに入ったという。2年ぶりの実戦となる。東京五輪・パラリンピック組織委員会の理事やスポーツディレクターを務めるなど多忙な上に、年齢による衰えもあり、一昨年に福島県で開催された日本選手権で20連覇を達成した後は、大会にも出場していなかった。
出場を決めた理由について、「2年前の日本選手権も年齢的に厳しかったが、東日本大震災で被災した子どもたちと約束して出場した。今回は熊本地震の被災者を勇気づけたい」と語った。
スポーツディレクターなどの仕事はこれまで通り続ける。各地を飛び回る多忙な日々だが、出張には必ずトレーニング用の携帯チューブを持参して鍛錬を欠かさないという。「練習量は多ければ良いものではない。技術は進歩する余地がある。ケガを回避しながらピラミッドのようにピーキングしたい」と語った。
日本選手権の出場締め切りは5月30日で、室伏は参加標準記録を持っていないため、日本陸連の推薦で出場を目指す。
日本選手権は6月24~26日に名古屋市のパロマ瑞穂スタジアムで行われる。国際陸連(IAAF)が定める参加標準記録(77メートル00)を突破すればリオ五輪に出場できる。