判決理由を聞く野々村被告=6日、神戸地裁、イラスト・岩崎絵里
机をたたき、涙を流して潔白を訴えた「号泣会見」から丸2年。政務活動費をめぐる疑惑で、元兵庫県議の野々村竜太郎被告(49)に有罪判決が言い渡された。初公判に現れず、その後の法廷でも「記憶がない」と繰り返した被告は、最後まで真相を語ることがなかった。
野々村元県議に懲役3年執行猶予4年の判決 政活費詐取
野々村元県議に対する判決要旨 政活費詐取事件
白い紙袋を大事そうに抱え、法廷へ姿を現した野々村被告。白い半袖シャツに黒のスラックス姿。無精ひげが伸びていた。佐茂剛(さもたけし)裁判長が「野々村竜太郎被告ですね」と問いかけると、コクリとうなずいた。
「被告を懲役3年に処する。4年間その刑の執行を猶予する」
法廷に裁判長が判決の主文を読み上げる声が響く。直立していた野々村被告の手は、小刻みに震えていた。
判決理由は、証言台の前に座り…