2014年2月の東京都知事選後に元航空幕僚長の田母神(たもがみ)俊雄被告(67)=公職選挙法違反の罪で公判中=らが運動員に報酬を配ったとされる事件で、東京地裁は14日、同法違反(買収)の罪に問われた陣営の元出納責任者、鈴木新(あらた)被告(58)に対し、懲役1年6カ月執行猶予5年(求刑懲役1年6カ月)の判決を言い渡した。
家令和典裁判長は「選挙の公正さに疑念を抱かせる犯行で、果たした役割は小さくないが、関与は従属的だった」と、執行猶予を付けた理由を述べた。
判決によると、鈴木被告は14年3~5月、田母神被告らと共謀するなどして、陣営幹部や運動員計8人に選挙運動の報酬として計545万円を渡した。
この日は、報酬を受け取ったとして同法違反(被買収)の罪に問われた3被告の初公判も東京地裁であり、起訴内容を認めた。