グテーレス氏
今年末で任期が切れる国連の潘基文(パンギムン)事務総長の後任選考で、安全保障理事会は21日、立候補した12人への支持の強弱を測る1回目の予備投票を非公式に実施した。結果は非公表だが、ポルトガル首相や国連難民高等弁務官を務めたグテーレス氏(67)が最多の支持を集めて、首位に立った模様だ。
投票は、安保理メンバー15カ国が、12人それぞれについて「支持する」「支持しない」「意見なし」の三つの選択肢から一つを選ぶ方法で実施された。ロイター通信によると、グテーレス氏は12カ国の支持を集め、不支持はゼロ。2番手は元スロベニア大統領のトゥルク氏で支持11、不支持2。3番手は、ボコバ・ユネスコ事務局長(元ブルガリア外相)という。
関係者によると、候補者側には自身の支持に加え、トップと最下位の候補の支持の数が伝えられる。不人気の候補に自身の相対的な位置を知ってもらい、撤退を促して全体の数を絞り込む狙いがある。国連では初の女性事務総長誕生への期待が高まっていて、候補12人のうち6人は女性だが、今回、上位2人は男性だった。今後も候補者を絞り込む目的で何度か行われる見込み。